

「熱血!!コロコロ伝説」vol.3インタビューより続く
コロコロコミックは、月刊ジャンプがライバル誌としてたこともあって、よく読んでいました。欄外のハシラの言葉が、大人の週刊誌でも話題になったりして、活気のある本だなーという印象でした。その中で自分の泥臭さが受け入れられるかどうかの不安はありましたね。子どもがジャンプに期待するものとコロコロに期待するものは違う、と感じてました。
ジャンプは背伸びして少し大人の世界も覗くけど、コロコロは、ホントに子どものための本だと感じました。だから親が安心して買い与えることができたのかも知れません。ジャンプが公立校なら、コロコロは附属の私立校みたいな感じですか――。
コロコロに描き始めたのは、東京から地元の名古屋に戻ってすぐの頃でした。担当の編集者はよく名古屋まで来てましたね。でき上がった原稿を名古屋から送るんですが、名古屋駅の新幹線のホームで、東京に行くヒトにいきなり声かけて配達を頼んだりしてました。なるたけ信用できそうな人を選んではいたのですが、今考えると、あの頃ってよい時代だったんですね。
そういえば、コロコロコミックの製本サイズが週刊の少年誌と違うので、初めの頃はとまどいましたね。ボクはコロコロも他の雑誌も、同じサイズの原稿用紙で描いていたので、縮小率が違うんですよ。コマを3段にしたり4段にしたり、試行錯誤しました。スクリーントーンも心配だったのですが、コロコロは印刷が良かったのか、よく出てましたね。

『ロボッ太くん』の連載は、最初、家族ものの設定で始めたけど、それだと登場するのが大人ばっかりになっちゃうので、すぐ学園ものにしました。だいたい僕のまんがの主人公って大人なんだよね。『トイレット博士』といい――。
それから、アラレちゃん(『Dr.スランプ』)を意識しましたね。アラレちゃんが洗練されているので、その逆で、「よし、下品で行こう!」と。わんぱく坊主で、読んでる人に「しょーがねーな、弱ったもんだ」と思わせたい。連載中は、アイデアコンテストや、KP少年団とか、読者を巻き込む企画でずいぶん遊ばせてもらいましたね。へたくそな字で書いてきたアイデアが面白かったりしてね。でも巻き込まれる読者の方でもこちらの狙いを読んでたのかも知れないけど。
だいたい、僕は女の子のキャラを描くのが苦手で。師匠の赤塚不二夫もそうだけど、身近に女の子がいるまんが家って女の子が描けない。現実で昇華できて妄想がないから描けないんだよね。永井豪さんが女の子描くの上手いから、からかったりしてね。永井さんは女の子への憧れが強かったんだろうね。僕は照れちゃって描けない。だから僕の描く女の子は実は男の子。おっぱいついてるだけで……。赤塚先生の流れを汲んじゃったな!
僕は、自分が面白いものを描けるかどうかが重要と思ってるから、特に意識した作家とかはいないんだけど……でも江口寿史の描く女の子は好きだったな。かわいくて。でも僕が抱きたいと思うのはどおくまんの描く女の子(笑い)。
ライバルとして意識したワケじゃないけど、小林よしのりさんはキャラクター作りがうまいな、と思って見てました。あんなキャラは普通思いつかない。けっしてかわいく描こうと思ってないのに、おぼっちゃまくんにしても東大通にしても、僕にはめちゃめちゃかわいいキャラに見えるんだね。かわいい基準が違うというか……そういうところがうらやましかった。
かわいくない男の子キャラは難しい……でも、かわいくない女の子はもっと難しい。できたら大ヒットするね。土田よしこ(『つる姫じゃ〜っ』)くらいじゃないかな。彼女はとても意識してました。勝てないな、うまいよな、これは天性だなと。勝てないものはすべて天性(笑い)。