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コロコロ熱筆戦士列伝 WEB版Vol.3 たかや健二先生


たかや健二先生
1955年8月20日、千葉県船橋市生まれ。
1980年『第2回藤子不二雄賞』受賞。

コロコロファミリーが集まる場所…
それが、コロコロ執筆室!

「熱血!!コロコロ伝説」vol.2インタビューより続く

今考えてみれば、「コロコロ執筆室」って、すごいシステムだと思いますよ。コロコロに掲載される作品を描くために、野望に燃えた若い漫画家たちが目をぎらぎらさせて集まってくるんですから……。神保町・小学館本社から少し離れた貸しビルの三階、編集部の脇を抜けていった奥の一室が「執筆室」に当てられていました。
  そこで、毎月毎月、1週間以上は執筆室に入り浸りで連載作品の執筆をしました。いつもいつも顔なじみのメンバーたちが、夜も昼もただただ執筆作業。それぞれが、自分の人生をまんがにかけてがんばっている若者たち。ライバルであり、同時に仲間でもあるメンバーたちとのここでの濃密な時間は、何物にも変えがたい貴重な時間でした。

コロコロだから生まれた
あの熱い作品たち!!

 みんなが一つのことに集中してがむしゃらにそれぞれの作品を描いた時期。毎日の生活が、コロコロに載せる作品のためでした。みんなとよく話をした。漫画のことは当然ながら、映画、他誌の作品の情報交換など、いつもいつも話をしていた。そこに行けば必ず誰かいる。最新のおもちゃ、ゲームなど編集部には最新情報も常備。漫画を描く環境としては、比類ないBESTの環境でした。
  ほかのメンバーの進行具合とか、ストーリーとか、いろいろ気にしながら、競争意識も自然と高まりますし、また、描き方(技術)面でも、いろいろと情報を交換し合ったりしながら描いていました。「サンダーフラッシュ」という効果線(稲妻のように折れ曲がりながら放射状に伸びていく派手なイメージを出せる効果線)が、一時期みんなにはやったりして……。誰かのを見て、かっこいいと思ったらすぐに真似してほかの人も使っちゃうから、やたら「サンダーフラッシュ」が出てきてばかりだったり! そして、自分の作品が上がると、ヘトヘトになっているのに帰らずにほかの人の作品の仕上げを手伝ったり、執筆室ならではの濃密な関係がありましたね。

厳しい時も、楽しい時も一緒だった
ず〜っと大事にしたい仲間たち!


「執筆室」は、別名「地獄部屋」とも呼ばれていました。でも、仕事ばかりヒーヒーやっていたわけでもないんです。多少余裕のあるときには、深夜に突然ギターをかき鳴らして、歌声喫茶状態になったり、明け方こっそりと六本木方面へタクシーで飲みに出かけたり……と楽しいこともいっぱいあったんですよ、本当は!!
  今の時代に「コロコロ執筆室」のような環境を作るのは、まず無理な話だと思います。そう考えると、僕たちの時代は、ずいぶん恵まれていたんだな……とも思いますね。あの時代があったからこそ、あの「執筆室」があったからこそ、あの仲間たちがいたからこそ、あんなに熱い勢いのある作品が生まれてきたのではないでしょうか? 当時の仲間たちとは、今も変わらぬ付き合いが続いています。「執筆室」で培った熱く燃える『まんが魂』とかけがえのない「仲間たち」、これからもず〜っとず〜っと大事にしていきます。

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